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米、核弾頭4804発保有 NPT準備委に軍縮報告書 中国は明示避ける

 2015年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向け、米ニューヨークの国連本部で開催中の第3回準備委員会で、核兵器保有国が核軍縮の取り組みを報告する文書を相次ぎ提出している。米国などは保有する核弾頭数を公開した一方、軍備増強が指摘されている中国は明示を避けた。 (ニューヨーク発 田中美千子)

 NPTが保有を認める5大国による軍縮報告書の提出は、10年の前回再検討会議が合意した最終文書に盛り込まれていた。5カ国は事前の協議で共通様式を採用。「核軍縮を含む核軍備制限と立証」「透明性と信頼醸成の手段」など14項目を設けている。

 各国の報告書によると、米国の保有核弾頭数(解体待ちを除く)は2013年9月末時点で4804発。09年同期から309発減った。ピークだった1967年比で約85%減となり、軍縮の成果を強調している。

 英国は、70年代後半のピーク時に400発を超えた核弾頭を、現在225発以下に削減。さらに2020年代までに180発以下にするとの見解をあらためて示した。

 中国は核兵器の先制不使用宣言政策をアピールする半面、核弾頭数は「防衛のために必要な最小限のレベルに限られている」と記すにとどめた。

(2014年5月1日朝刊掲載)

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