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朝日支局襲撃27年 「風化させない」 幹部ら呉で墓参

 朝日新聞阪神支局襲撃事件から27年目を迎えた3日、朝日新聞大阪本社の持田周三代表(58)たちが銃撃で亡くなった小尻知博記者=当時(29)=の古里の呉市川尻町を訪れ、墓に手を合わせた。

 墓参後、池内清編集局長(54)は「多様な価値観や世界観を互いに認め合い、他者を尊重する社会を強固なものにするために、決して事件を風化させてはいけない」と話した。

 近くの実家では母のみよ子さん(83)、妻裕子さん(54)、娘美樹さん(29)たち親族が法要を営んだ。

 裕子さんは「犯人はどんな理由があるにせよ許せません。気持ちは決して変わることはありません」。大阪の朝日放送に勤め、昨年結婚した美樹さんは「父が亡くなった年と同じ29歳になった。許せない気持ちは変わらない。父の分まで精いっぱい生きていきたい」とのコメントを出した。

(2014年5月4日朝刊掲載)

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