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護憲・改憲 主張訴え 憲法記念日 中国地方でも相次ぎ集会

 憲法記念日の3日、日本国憲法をテーマにしたさまざまな集会が各地で開かれた。安倍晋三首相は9条の解釈を変更し、集団的自衛権行使を容認する意向を示している。その先には憲法改正を見据えているとされる。中国地方の会場では護憲、改憲派がそれぞれ「戦争を招く」「改正の時だ」とアピールした。

 広島市中区で集会が相次いだ。憲法を守る広島県民会議など4団体が軍事評論家の前田哲男氏の講演会を開催。前田氏は安倍首相について「タカ派色を薄めていたが、改憲が最大の政治目標」と指摘。「戦前に戻ってしまう。国民には受け入れられない」と護憲の必要性を訴えた。市民団体「とめよう戦争への道! 百万人署名運動県連絡会」は、街頭で集団的自衛権行使の賛否を問うシール投票をした。

 日本会議広島は、民間憲法臨調代表の桜井よしこ氏たちの集会をインターネット中継。「米国が守ってくれるから大丈夫という考えは留保した方がいい」との桜井さんの改憲論を約100人が聞き入った。会場からは「有事に備えて準備しないといけない」「いまの9条では平和を維持できない」などと声が上がっていた。

 山口大の纐纈(こうけつ)厚副学長(政治学)は山口市で講演し、9条の重要性を訴えた。松江市では、広島市を拠点に活動する米国出身の詩人アーサー・ビナードさん(46)が、集団的自衛権の行使容認に反対の立場を集会で強調した。

(2014年5月4日朝刊掲載)

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