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2014ひろしまFF 全力スポーツ 復興サポート ①

一青窈さん熱唱/スノボ竹内選手「平和の日」ラン

 2014ひろしまフラワーフェスティバル(FF)が3日、広島市中区の平和大通り一帯で開幕した。 

38回目を迎えることしのテーマは「キラキラと はずむリズム 笑顔の花」。約71万6千人(FF実行委員会調べ)が訪れ、花の総合パレードやステージなどを楽しんだ。スペシャルゲストの歌手一青窈さん(37)のコンサートでは、約1万9千人が聞き入った。祭典は5日まであり、平和の大切さを世界に発信する。

 オープニングセレモニーはこれまでより1時間早い午前11時から、原爆資料館南側のカーネーションステージであった。平和を願い、出席者と観客が黙とうをささげた。FF実行委員会の佐々木健一委員長が「みんなが笑顔で、キラキラと輝く3日間にしよう」と開会を宣言した。

 松井一実市長は「花の塔」に点火。フラワークイーン3人は「広島と世界を結ぶ平和と花の祭典。みんなで輝きましょう」とあいさつした。広島市出身のシンガー・ソングライター渕上里奈さん(24)がテーマソング「花ぐるま」を歌い、透き通った歌声を響かせた。

 初日のメーンイベントの花の総合パレードでは、ソチ冬季五輪のスノーボード女子パラレル大回転銀メダリストの竹内智香選手(30)=広島ガス=が、始まりを告げる灯火ランナーを務めた。折り鶴をかたどったみこしを担ぐ「折りづるみこし連」のパレードでは地域のつながりをアピールし、平和を発信した。(永里真弓)

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 FF初登場となるスペシャルゲストの歌手一青窈さん(37)はカーネーションステージに立ち、情感あふれる歌声で約1万9千人(FF実行委調べ)を魅了した。

 花柄のワンピース姿で登場した一青さんは、平和への祈りを意識してステージ上にひざまずき、「もらい泣き」で開演。代表曲「ハナミズキ」や、介護者の心情をつづった「霞道」など計9曲を熱唱した。

 トークでは、米中枢同時テロに心を揺さぶられ、現地の友人の幸せを願って作詞した「ハナミズキ」に込める思いを披露。「『お先にどうぞ』と、周りの人を思いやる気持ちが広がれば、平和な世界になると思う」と語り掛けた。

 公演後、一青さんは「じっくり耳を傾けてもらえ、広島の人たちとの一体感を味わえた」と喜んだ。

 長女と訪れた北九州市のパート小崎久美子さん(49)は「歌声が胸に迫り、亡き母の介護の思い出がよみがえり涙が出た。心が洗われ、元気をもらえた」と声を弾ませていた。(馬場洋太)

(2014年5月4日朝刊掲載)

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