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紙芝居で原爆惨禍訴え 被爆者木村さん制作 あす上演

■記者 柳本真宏

 広島市西区草津浜町の被爆者木村秀男さん(77)が、核兵器の恐ろしさを伝える紙芝居「核被害の世界」を作った。被爆体験などを継承するために制作を続け、7作目となる。31日に近くの草津公民館で上演する。

 世界の大都市に核爆弾が投下されたと想定し、核被害による惨状などを画用紙28枚に描いた。岩絵の具を使い、1月から半年がかりで制作。「核兵器が使用されれば、都市が一瞬で破壊される。その恐ろしさを訴えたい」としている。

 木村さんは、12歳の時に爆心地から約1.2キロの天満町(西区)付近で被爆。自らの被爆体験を伝える目的で、2007年から紙芝居を自作。公民館などで上演してきた。

 木村さんは「核兵器が存在する限り、核戦争が起きる可能性がある。核廃絶を考えるきっかけにしてほしい」と願っている。

(2010年7月30日朝刊掲載)

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