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「容認」「反対」活発に議論 集団的自衛権めぐり松江で催し 憲法記念日

 憲法記念日(3日)に合わせ2、3の両日、松江市内で憲法をテーマにした催しが相次いで開かれた。安倍政権が集団的自衛権の行使を認める議論を本格化させる中、学生や弁護士、詩人たちが「容認」「反対」の立場を参加者に訴えた。

 日本青年会議所中国地区島根ブロック協議会は2日、「憲法タウンミーティング」を開催。130人を前に、パネリスト4人が意見を交わした。2人が集団的自衛権行使の容認に賛成。1人が反対、1人は保留した。

 島根大法文学部2年の清水雄也さん(19)は「自衛隊の海外派遣を続ける現実にそぐわない」と賛成。一方、県弁護士会所属の佐藤力さん(39)は「自分が戦場に行けと言われた時、初めて憲法の重みに気付く」と反対した。

 憲法改正に反対する市民たちでつくる実行委員会は3日、「メイクピースの集い」を開き、約420人を前に米国出身で広島市を拠点に活動する詩人のアーサー・ビナードさん(46)が講演した。

 ビナードさんは「安倍政権は『積極的平和主義』という言葉でごまかしているが、本質は米国の侵略戦争の下請け部隊になること」と集団的自衛権の行使容認に反対。「憲法は権力の暴走に歯止めをかける重要な概念。言葉の本質を見抜く作業を皆でやろう」と呼び掛けた。(樋口浩二)

(2014年5月4日朝刊掲載)

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