×

ニュース

宮島大聖院に折り鶴の碑 ゼロ・ヒガシダさん制作 広島県廿日市

 世界遺産の島・宮島(廿日市市)の真言宗大聖院で5日、オブジェ「折り鶴の碑」の奉納除幕式があった。東広島市の彫刻家で広島の被爆2世、ゼロ・ヒガシダさん(56)が平和への願いを込めて制作した。

 オブジェは高さ2・15メートルの金属製。鏡面状に磨き上げられた折り鶴の左の翼が大地を指し、右の翼が空を向いている。

 同院は、市民団体などから折り鶴の奉納を受けるため、2012年に専用の供養壇を境内に設置。折り鶴に託された願いを形にして表そうと、平和を題材にした創作に取り組むヒガシダさんにオブジェの制作を依頼した。

 式では、参拝者たち約50人が見守る中、作品とともに奉納された折り鶴を、平和記念公園(広島市中区)の「平和の灯」にも使われている同院の「消えずの火」で炊き上げた。ヒガシダさんは「折り鶴が生き物のツルとなり、平和の思いが天に昇るようイメージした。多くの人の願いが届いてほしい」と、白煙に手を合わせた。(桑原正敏)

(2014年5月6日朝刊掲載)

年別アーカイブ