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核廃絶 機運醸成へ意欲 NPT準備委 広島市長、帰国し会見

 米ニューヨークで核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第3回準備委員会に出席した広島市の松井一実市長は8日、帰国後初めて市役所で記者会見し「核兵器の非人道性の議論が廃絶につながることが、各国の共通認識になっている」との見方を示した。来年の再検討会議に向け、被爆の実態を踏まえた廃絶機運の醸成へ意欲を示した。

 松井市長は、4月26日から7日間の日程で渡米した。準備委の非政府組織(NGO)セッションでの演説や、国連の潘基文(バンキムン)事務総長、各国政府関係者との会談を振り返り「『絶対悪』である核兵器を一日も早く廃絶するという被爆者の願いを伝えることができた」と成果を強調した。

 ただ核兵器の非合法化は今後の課題と指摘。「各国政府に非人道性を受け止めてもらい、早期に廃絶しようという世論形成が重要だ。広島市は実相を伝え続けたい」と述べた。(川手寿志)

(2014年5月9日朝刊掲載)

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