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震災避難者が交流拠点 広島市西区三篠に常設 情報交換や悩み共有

 東日本大震災の被災地から広島県内に避難した人でつくる「ひろしま避難者の会アスチカ」が、広島市西区三篠町に交流スペースを常設する。悩みを語り合ったり、古里の情報を交換したりして、孤立防止につなげる。6月1日のオープンを目指す。

 JR横川駅の北約400メートルにあるビルの1階約60平方メートル。月-水、金曜日の午前10時~午後4時に開く。古里の自治体から広報紙を取り寄せ、住宅事情や除染の進み具合、官民の支援に関する情報を自由に閲覧できるようにする。近隣の住民も利用できるカフェコーナーや、弁護士との相談などに利用できる個室スペースも設ける。アスチカ事務局も兼ね、メンバー2、3人が交代で待機する。

 アスチカには岩手、福島、宮城などから避難した約120世帯約330人が加わっている。月1回、情報交換をしているが、「仕事と重なると参加できない」「悩みを次回までためておけない」など意見が出たため、拠点を探していた。福山市や三次市などで暮らす仲間が集まりやすいよう、交通の結節点である横川駅周辺を選んだ。

 スペースの運営費は、広島県共同募金会と連携して市民から集めた約200万円や民間企業からの助成金などを充てる。三浦綾代表(41)は「互いに寄り添い、悩みを打ち明け合える拠点にしたい」と話している。(鈴中直美)

(2014年5月9日朝刊掲載)

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