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被爆者救援 初の証言 似島追悼行事で5日に古田さん

■記者 新田洋子

 多くの被爆者が運ばれ、亡くなった広島市南区の似島で8月5日、追悼イベントがある。少年兵として救援に当たった古田輝吾さん(82)=安佐北区=が初めて証言する。

 当時17歳で、陸軍船舶特別幹部候補生として江田島で特攻訓練を受けていた古田さんは1945年8月6日午後、要請を受けて似島へ。4日間にわたって次々と運ばれてくる被爆者を収容し、救護や遺体埋葬に従事した。「悲惨すぎてこれまでほとんど話さなかった」という古田さん。江田島から特攻に出た少年兵の存在や、壮絶だった救援活動の事実を知らない人が多いと、証言を決めた。

 午後6時に広島港集合。チャーター船で出港し、似島の慰霊碑前などで話を聞く。被爆2世の歌手山村貴子さん=南区=の歌声に乗せ、灯籠(とうろう)流しをした後、帰港する。実行委主催。定員200人。無料。Tel03(5786)4550。

(2010年7月31日朝刊掲載)

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