×

ニュース

核禁止条約 「世界の流れ」 NPT準備委から帰国報告 広島県被団協の佐久間さん

 核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第3回準備委員会に合わせて米ニューヨークを訪れた広島県被団協(金子一士理事長)の副理事長、佐久間邦彦さん(69)=広島市西区=が13日、市役所で記者会見した。「核兵器禁止条約は必要というのが世界の大きな流れ」と振り返り、後押しへ、広島からの発信強化を訴えた。

 県原水協から派遣された佐久間さんは、日本原水協代表団の一員として4月27日から5月5日まで渡米。準備委を傍聴し、10カ国の政府代表たちに核兵器の全面禁止を要請した。

 会見では、英国代表が核兵器の非人道性に理解を示しつつ、安全保障環境を理由に禁止条約は時期尚早との立場を強調したと説明。「準備委全体は条約が必要という雰囲気だっただけに、核兵器保有国の反対が目立った」と述べた。

 日本の佐野利男軍縮大使も国際情勢を理由に早い廃絶の難しさを指摘したといい「被爆者は政府の姿勢に納得できない。被爆証言や、署名活動を通じて一日も早い廃絶を促す」と力を込めた。(岡田浩平)

(2014年5月14日朝刊掲載)

年別アーカイブ