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被爆時の状況 原告2人証言 原爆症認定広島訴訟

 原爆症の認定申請を却下されるなどした被爆者27人が、国に却下処分の取り消しや1人当たり300万円の損害賠償を求めている集団訴訟の口頭弁論が14日、広島地裁であり、原告の本人尋問が始まった。原告2人が、被爆時の状況や発症後の健康状態を証言した。

 尋問に臨んだのは広島市中区舟入幸町の岡田敏夫さん(79)と東区の男性(69)。いずれも白内障を患うが、国が昨年12月に改定した新基準でも「治療の必要性が認められない」として原爆症に認定されていない。

 岡田さんは、爆心地から約1・5キロの現在の広島赤十字・原爆病院(中区)で被爆したと説明。1998年に白内障と診断され、1日4回の目薬の点眼治療を続けてきたとした。1歳の時に同約1・2キロの中区幟町の自宅で被爆した男性は「母親からは、被爆直後から発熱や下痢が続いたと聞いている」と語った。2001年に白内障と診断されたという。

(2014年5月15日朝刊掲載)

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