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健診受診率が向上 放影研の被爆2世調査

 放射線影響研究所(広島市南区、放影研)が被爆2世の健康追跡調査のため設置した第三者委員会「被爆二世臨床調査科学倫理委員会」は15日、第4回会合を同研究所で開いた。受診率が76・3%(前年比0・3ポイント増)となり、目標の8割に向け順調に伸びていると報告した。倫理委は非公開で、委員14人のうち11人が出席した。

 調査は4年に1度の健診を通じ、生活習慣病の有無と親の被曝(ひばく)線量との関係を探っている。2002~06年の前回調査に応じる意向を示した1万2451人を対象に、4年計画で10年11月に始めた。

 放影研によると、13年11月までの3年間で対象1万46人のうち、7663人が健診を受けた。受診者の平均年齢は56・2歳。ことし12月からデータが整理できた集団の予備集計に入り、来年5月の倫理委で結果を発表する。

 会議終了後、委員長の島尾忠男・結核予防会顧問が記者会見し「平均年齢は対象疾病を発症しやすい時期に重なる。受診の呼び掛けを続け、成果を挙げてほしい」と述べた。(田中美千子)

(2014年5月16日朝刊掲載)

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