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原発事故時避難で広島・岡山県と月内協定 島根県

 島根県が、中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の事故に備え、一部県民の避難先とする広島、岡山県と協議していた広域避難協定を5月下旬に両県と結ぶ見通しとなったことが16日、分かった。課題が山積する原発30キロ圏約39万6千人の避難計画の具体化を促す狙いがある。

 協定は、避難所の運営など住民避難に伴う経費を島根県が負担、被曝(ひばく)の有無を調べるスクリーニングや除染も島根県が担うのが柱。28日に山口市である中国地方知事会で締結される見込み。

 県は、松江、出雲、雲南、安来の4市の住民のうち12万5450人を県内、27万100人を広島、岡山県の61市町村に避難させる計画を2012年11月に公表した。だが、4市と県外の受け入れ先市町との計画作りは難航。4市のうち体育館など具体的な避難先を示したのは出雲市だけにとどまっている。避難には大量のヒト・モノが必要になることから、費用負担のルールなどを明文化してほしいとの声が県内外から上がっていた。(樋口浩二)

(2014年5月17日朝刊掲載)

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