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ソマリア派遣 護衛艦帰港 海自呉基地 多国籍部隊で海域監視

 アフリカ東部ソマリア沖のアデン湾での海賊対処活動を終えた海上自衛隊の護衛艦さざなみ(4650トン)とさみだれ(4550トン)が17日、母港の呉基地(呉市昭和町)に帰港した。約4カ月間に及ぶ活動で36回、民間の輸送船など計118隻を護衛した。

 両艦は午前10時ごろ、Eバースに接岸。隊員や家族たち計約750人が出迎えた。指揮を執った第4護衛隊司令の田尻裕昭1等海佐(51)が桟橋で任務完了を報告。若宮健嗣防衛政務官が「積極的平和主義を掲げる日本の姿勢を国際社会に示す上で重要だった」と訓示した。

 統合幕僚監部によると、両艦は隊員と海上保安官計約370人を乗せ、第17次隊として昨年11月13日呉基地を出港。現地で船舶の護衛、多国籍部隊に加わり海域を監視する「ゾーンディフェンス」に従事した。

 安倍晋三首相は集団的自衛権の行使の限定容認に向け、憲法解釈を見直す考えを表明。海外に派遣される自衛隊員の活動が広がる可能性もある。

 隊員の夫を出迎えた呉市の30代の主婦は「これからは夫が海に出るたびに不安が募りそう」と心配していた。(小笠原芳)

(2014年5月18日朝刊掲載)

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