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「核の傘」離脱へ議論 原水協など 世界大会が開幕 広島

■記者 岡田浩平

 日本原水協系の「原水爆禁止2010年世界大会」が2日、広島市中区の市文化交流会館で開幕した。「核兵器のない平和で公正な世界を」を大会テーマに9日まで討議する。

 国際会議開会総会には、国内外から約250人が出席。あいさつした沢田昭二・原水協代表理事は今年の課題として、核兵器禁止条約の交渉開始と、日本が米国の「核の傘」から離脱することなどを挙げ「具体的方針を打ち出す、豊かで創造的な議論を」と呼び掛けた。

 被爆者を代表して日本被団協の木戸季市事務局次長は、5月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議中に被爆者が米ニューヨークで体験を証言した様子を紹介。海外ゲストとして参加したエジプト出身で、アラブ連盟のアブデルモネイム軍縮・戦略問題特別顧問は「核兵器禁止条約を求める行動を」と求めた。

 続く全体会議でも、廃絶への「次のステップ」を議題に非政府組織(NGO)代表たちが意見発表。米国フレンズ奉仕委員会のジョゼフ・ガーソン氏は核保有国の核開発予算の削減を求める運動の開始などを提言した。

 原水禁国民会議系の原水爆禁止世界大会は4日から、広島市で始まる。

(2010年8月3日朝刊掲載)

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