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被爆70年に国際会議 広島で来年10月 市民が実行委

 被爆70年の2015年に合わせ、被爆地広島で核被害の実態を訴える国際会議を開こうと、広島と長崎の市民団体が18日、実行委員会を結成した。同年10月10~12日に「核のない未来を!世界核被害者フォーラム」を開催。世界のヒバクシャも呼び寄せ、「核なき世界」の実現に向けた道筋を共に考える。

 この日、広島市中区の市中央公民館で初会合を開いた。両被爆地の約40人が参加し、フォーラムの概要を話し合った。全体会と分科会で被害者の報告を聴き、討議を重ねることを決めた。最終日に「世界放射線被害者人権憲章(仮称)」の採択を目指す。

 原爆被爆者に加え、福島第1原発事故の被災者、米国の核実験で被曝(ひばく)したマグロ漁船第五福竜丸の元乗組員に参加を呼び掛ける。海外ではチェルノブイリ原発事故の被害者、劣化ウラン弾被害に詳しいイラク人医師たち約10人の招請を検討していく。

 実行委の共同代表には、開催を発案した核兵器廃絶をめざすヒロシマの会(HANWA)の共同代表で医師の青木克明氏たち3人を選んだ。会合終了後の記者会見で、青木氏は「広島と長崎で手を携え、核兵器も原発もない世界の実現に向けて声を上げていきたい」と話していた。(田中美千子)

(2014年5月19日朝刊掲載)

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