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核兵器廃絶への指導力発揮 潘事務総長に要望へ 湯崎知事

■記者 高橋清子

 広島県の湯崎英彦知事は3日の記者会見で、広島市の平和記念式典(6日)に出席する国連の潘基文(バンキムン)事務総長に、国連が核兵器廃絶に向けてリーダーシップを発揮するよう求める考えを表明した。

 湯崎知事は、世界の指導者が広島を訪ねて核兵器の惨劇を認識する意義に言及。「潘事務総長に、広島を訪れるよう国連として(各国に)語り掛けてほしいとお願いしたい」と述べた。潘事務総長とは5日、6日の2回、食事会で同席する。

 核保有国の米英仏の政府代表が初めて式典に参列することに対しては「破壊の現実を認識し、核廃絶に向けた強い意志と平和の尊さの確信を得てほしい」と強調した。核兵器廃絶の国際的機運が高まる機会となるよう期待感も示した。

 また、「核の傘」からの離脱を日本政府に求める秋葉忠利市長の平和宣言について、「核の傘の下に日本があるのは大きな矛盾点だ」と賛同。市が求める非核三原則の法制化にも同調した。

(2010年8月4日朝刊掲載)

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