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世論喚起へ意見 原水協など世界大会

■記者 岡田浩平

 日本原水協などの原水爆禁止世界大会は3日、広島市中区の市文化交流会館などで国際会議を続けた。核兵器廃絶の世論を高めるため、被爆の実態や被爆者の願いを一層広めるべきだとの意見が相次いだ。

 午前は前日に続き全体会議を持った。広島で被爆したカナダ在住のセツコ・サーローさん(78)は「人類と核は共存できない、という被爆者の思想を理解し、語り続けてほしい」と訴えた。

 広島県被団協(金子一士理事長)の渡辺力人被爆者相談所長は残留放射線や放射性降下物による内部被曝(ひばく)の影響の大きさにもっと着目すべきだと主張した。

 午後は三つのテーマ別に議論した。「核兵器のない世界」への指針を探る分科会では6カ国の32人が報告。核抑止論を打ち破る市民運動の展開や、11月に訪日予定のオバマ米大統領が被爆地を訪問するよう働き掛けることなど多角的な意見が出た。

(2010年8月4日朝刊掲載)

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