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戦時下の福山 伝える記念誌 人権平和資料館が制作

 8月に開館20年を迎える福山市丸之内の市人権平和資料館は、記念誌「平和を求めて」を発行した。1945年8月の福山空襲の被害や戦時下の市民の暮らしぶりについて、企画展で紹介してきた資料を基にまとめた。

 A4判、170ページ。市街地の約8割を焼いた福山空襲の被災状況のほか、学徒動員や学童疎開などについて、市民や市内の学校などから提供された写真や絵とともに伝えている。福山陸軍練兵場跡(西深津町)など、市内各地の戦争遺跡も紹介している。

 1100部制作。空襲や戦争についてまとめた副読本を求める声が、教育現場から寄せられたため、発行を決めた。市内の小中学校や公民館などの公共施設に配る。8月に市内である戦争遺跡巡りの参加者にも渡す。

 同館職員の出柄文男さん(68)は「赤ちゃんからお年寄りまで、多くの市民が犠牲になる戦争の愚かさを知ってほしい」と願っている。(小林可奈)

(2014年5月21日朝刊掲載)

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