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「秘めた思いを映画で表現」 三原でヤン監督トーク

 在日コリアン2世の映画監督ヤン・ヨンヒさんのトークショーが23日、三原市円一町の三原リージョンプラザであった。北朝鮮に渡った兄が日本に一時戻った時の経験を基に、家族の絆を描いた映画「かぞくのくに」について語った。

 映画は、帰国事業で16歳の時に北朝鮮に移住し、病気治療のため25年ぶりに日本に戻ってきた兄と、異なる価値観の中で生きる主人公や家族の姿を描く。ヤンさん自身の体験を基にしている。

 ヤンさんは、日本に戻った兄の同窓会や昔の恋人との再会などにも付いて行ったという。「兄は北朝鮮への本音を言いたくても言えない様子だった。秘めた思いを映画で表現した」と説明した。

 北朝鮮を題材にした映画制作について「日本では腫れ物に触るような風潮がある。一石を投じられれば」と話した。(山本庸平)

(2014年5月24日朝刊掲載)

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