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「早期再稼働は困難」 島根2号機で中電社長

 中国電力の苅田知英社長は23日、新規制基準への適合性審査を申請した島根原子力発電所2号機(松江市鹿島町)の再稼働について「もう少し時間がかかるという感触を持っている」と話し、早期の再稼働は困難との認識を示した。

 東京都内であった電気事業連合会の会見で述べた。苅田社長は、原子力規制委員会の指摘を受けて実施する周辺の断層の追加調査に触れ「解析を含めて調査は8月ごろまでかかる」と説明。今後の審査については「適切な対応に全力を挙げる」と強調した。

 建設中の3号機の審査申請の見通しは「しばらく時間がかかる」とし、時期の明言は避けた。2号機や他の原発の審査状況を踏まえて準備を進めていると理由を挙げた。運転開始から40年を過ぎた1号機は「費用対効果などを総合的に判断する」と述べ、廃炉も選択肢とする考えをあらためて説明した。

 関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を認めないとした福井地裁判決についてはコメントを避けたものの、「島根2号機の審査や再稼働への影響も考えられるが、われわれとしては審査に適切に対応し、再稼働につなげたい」と述べた。(山本和明)

(2014年5月24日朝刊掲載)

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