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大飯差し止め判決「規制基準に影響せず」 島根知事

 中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)が立地する島根県の溝口善兵衛知事は23日の記者会見で、関西電力に大飯原発3、4号機(福井県)の再稼働を認めないとした福井地裁判決に対し「行政訴訟ではなく民事訴訟。(行政が定めた原発の)規制基準には直接影響しない」と述べた。

 原子力規制委員会が島根2号機で進める新規制基準への適合性審査への影響は限定的との考えを示した形。溝口知事は「規制委に対する訴訟だってあり得る。民事への(司法)判断と行政への判断は一致しない」とし、今回の判決が規制委ではなく関電への要求にとどまるとの見解を繰り返した。

 判決は、関電の想定を超える地震が起こる可能性を、再稼働を認めない根拠の一つに挙げた。中電が今月、想定する地震動を定めようと島根原発の周辺で始めた活断層の追加調査に関しては「評価は規制委の仕事」と静観する姿勢を示した。

(2014年5月24日朝刊掲載)

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