×

ニュース

集団的自衛権 行使容認反対へ「国民法制懇」発足 憲法・安保有識者ら

 憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認に反対するため、憲法や安全保障などの有識者たちでつくるグループ「国民安保法制懇」が28日、発足した。安倍晋三首相の私的諮問機関である「安保法制懇」に対抗。安保法制懇の報告書や政府が示した具体的事例の問題点を検証し、独自の報告や見解をまとめる。

 国民安保法制懇のメンバーは12人。阪田雅裕・元内閣法制局長官▽大森政輔・元内閣法制局長官▽小林節・慶応大名誉教授▽孫崎享・元外務省国際情報局長▽伊勢崎賢治・東京外国語大教授▽伊藤真・日弁連憲法問題対策本部副本部長―たちが名を連ねた。

 国会内であった記者会見には6人が出席。阪田氏は「国民の間に定着していた憲法解釈を一政権が軽々に変更するのを許すことは、立憲主義の否定だ」。小林氏は「権力者が憲法をハイジャックしようとしている」と批判した。

 国民安保法制懇は今後、各地での公開討論などを開催する予定。政治日程をにらみながら意見を集約し、発表する。伊藤氏は「憲法について考えてもらう材料を国民に提供したい」と述べた。(城戸収)

(2014年5月29日朝刊掲載)

年別アーカイブ