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戦後復興 広島から学ぶ コートジボワール政府職員ら

 内戦で疲弊した国の再建に向け、日本の戦後復興の事例に学ぼうと来日したコートジボワールの政府や自治体の職員6人が28日、広島市内で研修した。合意形成の下に区画整理を進め、新しい街をつくった歴史を専門家から学んだ。

 6人は、国際協力機構(JICA)の招きで来日。この日は、広島の戦後史に詳しい広島諸事・地域再生研究所(中区)の石丸紀興所長から、住宅難で河岸などに住み着いた人たちの受け皿として、行政が高層住宅を建てた経緯などを聞いた。

 同国では2011年まで断続的に起きた内戦の影響で、市民同士の対立が続いたり、道路が露店に占拠されたりする混乱状態にあるという。

 首都圏のヨプゴン市人間開発局のクリバリー・ベンガリ局長(45)は「広島が立ち直った力に感銘を受けた。粘り強い交渉で立ち退きを進めた事例も参考に、市の事業に生かしたい」と話していた。(馬場洋太)

(2014年5月29日朝刊掲載)

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