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原爆ドームに平和の歌響け 柳井中2年 あす披露 伴奏 被爆ピアノで

 柳井市の柳井中2年生が30日、オリジナルの合唱曲「平和の種」を広島市中区の原爆ドーム前で披露する。現3年生の作った合唱曲に、自分たちの思いも伝えようと、2番の歌詞を創作。約200人が、被爆ピアノの伴奏に合わせて歌声を響かせる。(井上龍太郎)

 〽平和を誓おう そうすれば 青い空も輝くさ 育てよう 願いを込めて 平和の種を―。

 校庭で初めて全体練習をした27日、穏やかなメロディーに乗せて2番を歌い上げた。約40人でつくる合唱実行委員会が仕上げた歌詞。フレーズ一つ一つは学年全員で考えた。

 「先輩たちは平和の種を植えようと呼び掛けていた。2番は世界に広げるイメージ」と実行委員長の黒瀬実希さん(13)。歌詞作りや教科書での平和学習を通じ、戦争を繰り返してはならないとの思いを強めたという。

 同中は昨年、原爆の惨禍を学んだ当時の2年生が、感想を基に合唱曲を作詞作曲。研修で毎年訪れる原爆ドーム対岸で歌い、観光客たちを引きつけた。思いやりの心が育つきっかけにもなるとして、ことしも実施。3月から練習を重ねてきた。

 30日は近くの原爆資料館を見学後、午前11時半から歌う。伴奏担当の寄元梨帆さん(13)は「ピアノが被爆した当時を思い、歌を世界中に届けるつもりで弾きたい」と話している。

(2014年5月29日朝刊掲載)

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