『書評』 「ゲン」の魅力 熱帯びる論考
14年6月2日
原爆を扱った名作として人気を集める一方で、松江市教委が一時閉架にするなど論争も招いてきた漫画「はだしのゲン」。多彩な論客の寄稿や語りを収録した「『はだしのゲン』を読む」=写真=は、その特異な魅力を浮き彫りにする。
作家の田口ランディさんたちが「ゲン」への思い入れを熱く語り、漫画評論の呉智英さん、音楽評論の東琢磨さんたちが論考を寄せた。広島市でレコード店を営む大小田伸二さんも、作者の故中沢啓治さんにインタビューした経験をつづる。
東京の下町に舞台を移した「足立のゲン」という漫画など、さまざまなパロディーの存在も紹介。民話のように語り継がれ、広がるその生命力にあらためて驚かされる。
192ページ、1728円。河出書房新社。
(2014年6月1日朝刊掲載)
作家の田口ランディさんたちが「ゲン」への思い入れを熱く語り、漫画評論の呉智英さん、音楽評論の東琢磨さんたちが論考を寄せた。広島市でレコード店を営む大小田伸二さんも、作者の故中沢啓治さんにインタビューした経験をつづる。
東京の下町に舞台を移した「足立のゲン」という漫画など、さまざまなパロディーの存在も紹介。民話のように語り継がれ、広がるその生命力にあらためて驚かされる。
192ページ、1728円。河出書房新社。
(2014年6月1日朝刊掲載)