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被爆地から核廃絶発信 17代高校生平和大使が意欲

 核兵器廃絶を訴える第17代高校生平和大使に県内から選ばれた大門高3年中村祐理さん(17)=福山市=と、県立広島高1年片山実咲さん(15)=尾道市=が5日、広島市役所で記者会見した。被爆地の願いの発信へ意気込みを語った。

 中村さんは昨年に続き2度目の応募。「原爆被害の実態を学び直し、戦争がどれほど多くの人に悲しみをもたらしたのかを発信したい」と力を込めた。

 祖母が入市被爆者という片山さんは「核兵器がなくならないのは怖さを知らない人が多いから。悲しみや健康不安がいかに長く続くか、祖母の体験を基に伝える」と話した。

 高校生平和大使は広島、長崎両市を拠点にする市民団体が1998年に始めた。ことしは県内の高校生を対象とした選考会を5月に広島市内で開き、23人から2人を選んだ。

 長崎県や福島県など12都道県の19人とともに、15日に中区である結団式で就任。8月にスイス・ジュネーブの国連欧州本部でスピーチするほか、核兵器廃絶を求める署名活動などに1年間取り組む。(田中美千子)

(2014年6月6日朝刊掲載)

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