×

ニュース

37年ぶり門主交代 浄土真宗本願寺派 大谷光淳氏が継ぐ

 浄土真宗本願寺派(本山・西本願寺、京都市下京区)の門主交代に伴う「法統継承式」が6日、西本願寺で営まれた。25代となる大谷光淳門主(36)が、父の光真前門主(68)を継いだ。門主交代は1977年以来37年ぶり。全国の門信徒たち約8千人が参列した。

 光淳門主は、同寺の阿弥陀(あみだ)堂と御影(ごえい)堂でそれぞれ法要を営んだ後、就任の決意を書いた「御消息」を読み上げた。「未来に向けてご法義が伝えられていきますよう力を尽くしたい」と布教を強める考えを示した。

 退任した光真前門主は式典の中で「同じみ教えをいただく者同士、広い心で新しい友を迎えたい」と述べ、今後の門信徒の広がりに期待を寄せた。

 式典後の記者会見で光淳門主は「核兵器や他の大量破壊兵器の存在自体が悲しい」とし、広島訪問にも意欲を見せた。

 参列した本願寺広島別院(広島市中区)の安部恵証輪番(62)は「教えを通し、ヒロシマが訴える平和の願いを広く発信していただきたい。若い感性に期待している」と話した。

 本願寺派は、門信徒約780万人(2013年版宗教年鑑)を抱える日本最大級の仏教教団。門主は宗祖親鸞以来、大谷家が継いでいる。(桜井邦彦)

(2014年6月7日朝刊掲載)

年別アーカイブ