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宍道断層の調査 開始 原発再稼働で中電 長さの根拠 補強 島根

 中国電力は10日、島根原子力発電所(松江市鹿島町)の南約2キロを東西に走る宍道断層の追加調査を始めた。2号機再稼働の前提となる原子力規制委員会の審査で、断層の長さの根拠を補強するよう指摘されたため。

 現在22キロとする宍道断層の延長を確定させる目的で、海域3断層の調査も含め8月下旬に終える。この日は、宍道断層の西端とする地点から西に約2キロ、同市秋鹿町の日本海沿岸で地質調査に着手。委託先の調査会社の社員2人が、県道沿いの斜面で地表を削るなどして断層の有無を調べた。

 宍道断層の東端部では海底のボーリング調査も予定する。調査後の解析が終わり次第、規制委に報告する。

 原発周辺の4活断層は建屋の耐震設計に影響するため、規制委が慎重に審査している。

 宍道断層をめぐっては、当初「ない」としていた中電が存在を認め、その後も8キロ、10キロ、22キロと延長を訂正した。中電島根原子力本部の井田裕一広報部長は「丁寧な調査を心掛ける」と話していた。(樋口浩二)

(2014年6月11日朝刊掲載)

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