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10年後 核廃絶誓う 潘国連総長 「被爆者存命中」訴え

■記者 金崎由美

 国連の潘基文事務総長は6日、平和記念式典のあいさつで核兵器がなくなるまで燃え続ける平和記念公園内の「平和の灯(ともしび)」に触れ「被爆者の方々が生きている間に炎を消し、希望の光へと変えよう」と世界に呼び掛けた。

 式典後は広島国際会議場で「今がその時だ」と題して講演。包括的核実験禁止条約(CTBT)の2012年発効を目指すことなど、踏み込んだ提案をした。

 自身が08年に打ち出した核兵器禁止条約の交渉を含む「核軍縮5提案」を前進させる呼び掛けも。「核兵器のない世界」決議を採択した昨年9月の国連安全保障理事会首脳級特別会合の成功を受け、来年から定期開催する構想も語った。

 また講演の冒頭、「被爆者に会い、核兵器のもたらす惨禍についてこの目で確かめることができた」と謝意を表明。「平和市長会議の掲げる2020年までの核兵器廃絶という目標は、完ぺきなビジョン」とし「被爆75年に、被爆者と核兵器の終わりを祝うことを誓おう」と会場の約500人を鼓舞した。

(2010年8月7日朝刊掲載)

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