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原発のリスク管理強化 中電が専門組織新設へ

 中国電力は13日、原子力発電所のリスク管理の強化や安全性の向上を目的とした専門の組織を本年度内に新設すると発表した。災害やトラブルで事故に発展する可能性を精査し、具体的な対策を検討、実行する。

 本年度下期に「リスク管理専門部署」と「原子力安全性向上タスク」を設ける。専門部署は大規模災害や原発内の異常を想定し、事故につながる可能性の把握や数値化に努める。タスクは原子力の安全を統括する電源事業本部の部長をトップに島根原発(松江市)の部長級も含む計12人でつくる。年4回程度の会議を開き、事故の可能性を踏まえた対策を検討。安全性の向上につなげる。

 国内の大手電力でつくる電気事業連合会と電力中央研究所(東京)が事故リスクの研究の強化に乗り出すのを受けて、社内の体制整備を決めた。電中研に9月までに設立される原子力リスク研究センターからの情報を積極的に収集し、活用する方針でいる。

 中電は「リスクはなくならないという認識を前提に安全性を不断に追求し、安心していただける原子力発電所を目指す」としている。(山瀬隆弘)

(2014年6月14日朝刊掲載)

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