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国、特殊地下壕閉塞へ 愛宕山跡地 岩国市は記録保存目指す

 山口県岩国市の愛宕山地域開発事業跡地で国が進める米軍施設整備に合わせ、跡地の地下に一部が残る旧海軍の飛行機工場だった特殊地下壕(ごう)を、国が埋める方針であることが17日、分かった。

 同日の市議会建設委員会で、市が明らかにした。市は「一部で落盤している状況もあり、事故防止も含めて閉塞(へいそく)する方向性と聞いている」と説明。戦時遺産としての記録保存に向け、国と協議する姿勢を示した。

 地下壕は1945年、旧海軍第十一航空廠(しょう)岩国支廠として造られた。3カ所に延長約2キロのトンネルがあり、網目状になっている。本土決戦用の戦闘機「紫電改」を製造していた。現在は入り口の大半が閉鎖され、トンネルの一部はバイパス工事などで埋め戻されている。(野田華奈子)

(2014年6月18日朝刊掲載)

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