×

ニュース

禎子の願い母校に響く 幟町小 おいの祐滋さん作詞作曲

■記者 治徳貴子

 ♪二度と二度とつらい思いは 誰にもしてほしくはない―。白血病で亡くなった佐々木禎子さんの心情を織り込んだ「INORI~祈り~」がヒットしているシャンソン歌手クミコさん(55)と、禎子さんのおい祐滋さん(40)が6日、広島市中区の禎子さんの母校を訪れ、歌声を届けた。

 2人は幟町小での平和集会に参加し、原爆投下時刻に合わせて黙とう。子どもたちに向け、祐滋さんは「犠牲になった人の死を無駄にしないため忘れないことが大切」、クミコさんは「どこかで禎子ちゃんが聴いていそう」と語り、思いをこめ熱唱した。

 禎子さんの生きたいという願いや平和への祈りをこめた「INORI」は祐滋さんが作詞作曲。2月に発売後、有線放送ランキングで3回1位になるなど共感を広げている。クミコさんは原爆の日に初めて広島を訪れた。「貴重な体験。子どもたちに平和の思いをバトンタッチできたら」と話していた。

 2人は平和記念公園も訪問。キャンペーンなどを通じて集めた約6万5千羽の折り鶴を原爆の子の像にささげた。

(2010年8月7日朝刊掲載)

年別アーカイブ