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鎮魂の鐘音 天まで届け ドーム前で国内外100人演奏

■記者 野田華奈子

 原爆犠牲者に祈りをささげるハンドベルのコンサートが9日、広島市中区の原爆ドーム前であった。国内外の約100人が被爆地に平和の音色を奏でた。

 広島市からは、ヒロシマ・ハンドベル・リンガーズと、広島ジュピター少年少女合唱団が出演した。海外からは3~7日に大阪市であったハンドベル世界大会に出場するため来日した米国や韓国、香港など6カ国・地域の愛好家が参加した。賛美歌やオリジナル曲を演奏し、ドーム一帯は清らかな音色に包まれた。

 長崎に原爆が投下された午前11時2分には全員で黙とう。世界大会の参加者約千人が折った折り鶴を原爆の子の像にささげた。米国ワシントン州から参加した高校2年のカーリー・カールッチさん(17)は「多くの犠牲者を思い、心を込め演奏した。国境を越えた音楽で世界平和を訴えたい」と決意していた。

(2010年8月10日朝刊掲載)

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