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8・6米大使出席 オバマ氏訪問へ大きな意味 広島市長

■記者 金崎由美

 広島市の秋葉忠利市長は10日の記者会見で、今年の平和記念式典に初めて米国代表のルース駐日大使が出席したことに関し「オバマ大統領が広島を訪問する上で大きな意味がある」と述べた。

 秋葉市長は、ルース大使とはあいさつを交わす時間しかなかったとしつつ「『広島での経験はよかった』と(オバマ大統領に)報告するだろう」との見方を示し、大統領訪問の呼び水になるとの期待感をにじませた。

 原爆を投下した米国に謝罪を求める被爆者が多いのではないか、との記者の質問に対し、秋葉市長は「たくさんの市民と話しているが、そういった感想を述べた方はほとんどいない」と答えた。

 オバマ大統領の広島訪問をめぐっては1月、秋葉市長が全米市長会議の一員としてホワイトハウスで大統領と面会した際、口頭で呼び掛けた経緯がある。

 また、今年の平和記念式典を総括した秋葉市長は、米英仏の代表が出席したことで「過去参列した国を含め、北朝鮮を除くすべての核保有国が参列したことになる。過去最高の74カ国の参加は核廃絶への流れの反映だ」と語った。

(2010年8月11日朝刊掲載)

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