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戦争体験の証言 DVDに 中区のNPO

■記者 新田葉子

 広島市中区のNPO法人「ANT―Hiroshima」が広島ゆかりの人々の戦争体験を伝えようと動画DVDを作っている。広島YMCA外語学院名誉学院長の鶴田マリさん(79)=東区=が米国の強制収容所での生活を語った最新作を含め、3本が完成。引き続き制作を進める。

 日系3世の鶴田さんは第2次世界大戦中に収容所で生活した経験を振り返る。2人の姉は戦前、日本で勉強してほしいとの父の願いを受けて現在の東区に移り住み被爆。その苦しみや日本語が不自由なことで姉たちが受けた差別についても触れている。

 ANTはドキュメンタリー映画「ヒロシマナガサキ」への制作協力を機に、2007年から証言DVD作りを開始。被爆者で南区の沼田鈴子さん、横浜市の居森清子さんのDVDを各500本制作し、教育機関などに配布してきた。既に元看護師や元女学生の証言も編集中だという。

(2010年8月17日朝刊掲載)

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