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原爆壁画「明日の神話」広島誘致実現を 若者2人がHPで発信 100人の言葉と顔 掲載へ

■記者 石川昌義

 岡本太郎の原爆壁画「明日の神話」の広島市への恒久設置を実現させたいと、市内の若者2人が、誘致を望む100人のメッセージと顔写真を載せるホームページ(HP)開設を準備している。東京都渋谷区、大阪府吹田市との誘致レースの中、壁画を所有する岡本太郎記念現代芸術振興財団(東京)に被爆地の市民の熱意をアピールする。

 誘致に向けて活動する市民団体「岡本太郎『明日の神話』広島誘致会」の署名活動に参加した会社員宗(そう)美香さん(27)=南区=が、HPデザインなどの仕事をしている同僚の島田浩実さん(27)=広島県府中町=を誘ってアイデアを練った。

 21日から取材を始め、取引先や知人を頼りに、これまでに約30人の声を集めた。「広島でこそ光るんだ」「今からのヒロシマを創る『鍵』になってほしい」…。寄せられたメッセージは誘致への熱気がにじむものばかりだ。

 2月上旬の開設を目指す。タイトルは、カフェで和やかに壁画への思いを語るような場にしようと「TARO’S Cafe Hiroshima」と名付ける予定だ。多くの市民の声を集めようと、中区のアリスガーデンで27日午後3時から2時間、広島誘致会による署名活動に合わせて街頭での取材を計画している。

 財団は4月までに壁画の譲渡先を決める方針。宗さんと島田さんは「資金力がある大都市の方が誘致に有利だという見方もある。しかし、広島のセールスポイントは市民の熱意。一人一人と会話して思いを実感したい」と意気込んでいる。宗さんの勤務先「クリア」Tel082(262)2244。

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