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集団的自衛権 閣議決定 撤回要求 広島弁護士会が会長声明

 広島弁護士会(舩木孝和会長)は2日、従来の憲法解釈を変更し、集団的自衛権の行使を可能とする閣議決定の撤回を求める会長声明を安倍晋三首相や岸田文雄外相宛てに送った。

 声明は、他国への攻撃で日本国民の権利が根底から覆される明白な危険がある場合に武力行使を認めるとした新基準について「極めて不明確。政府による恣意(しい)的な集団的自衛権の発動場面が拡大する」と指摘。憲法改正の手続きを取らなかった点についても「立憲主義や国民主権の基本原則に反する」と訴える。広島市中区で記者会見した舩木会長は「国民的な議論を尽くさず、安倍晋三首相の強い意向でごり押しされた。憲法による権力への制約を否定する危うさがある」と批判。国会議員への請願や街頭での抗議活動を強める方針を示した。閣議決定に反対、抗議する集会を4日午後6時から中区の原爆ドーム前で開く。(根石大輔)

(2014年7月3日朝刊掲載)

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