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地層処分 理解へシンポ 広島で原子力発電環境整備機構 場所選定を討論

 原子力発電環境整備機構(NUMO、東京)は6日、原発で使い終えた核燃料から出る高レベル放射性廃棄物の「地層処分」をテーマにしたシンポジウムを広島市中区で開いた。市民たち約80人が参加した。

 地層処分は、使用済み燃料を再処理した後に残る廃液をガラスと一体化させ、地中に埋める方法。NUMOの富森卓地域交流部部長が仕組みや安全性、処分地を選ぶ方法などを話した。

 6人が登壇したパネル討論では、島根県出身で広島県内の大学に通う菅田暁美さん(20)が「処分地は住民の声を直接聞いて決めるのか」と問題提起。広島市在住の消費生活アドバイザー中島光子さんは「国民目線で分かりやすく必要性を説明すべきだ」と求めた。

 NUMOは電力会社が出資する組織で、高レベル放射性廃棄物の処分地選定などを担う。シンポを開くのは本年度5カ所目。処分地選びが難航する中、政府は昨年、従来の公募方式に加え、国が主導して候補地を示す方針を決めている。(山本洋子)

(2014年7月8日朝刊掲載)

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