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核なき世界 方策探る 国連軍縮会議きょう開幕 さいたま市

■記者 岡田浩平

 国連軍縮会議が25日から3日間の日程でさいたま市である。「核兵器のない世界 構想から行動へ着実な前進」がテーマで、18カ国から政府関係者や研究者ら85人が参加する。5月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の最終文書に盛り込まれた核軍縮・不拡散の行動計画を進める議論が交わされる。

 初日は、NPT再検討会議の議長を務めたフィリピンのカバクトゥラン国連常駐代表や米国国務省の軍縮担当者たちが今後の課題を指摘。各論では、行動計画にある米国とロシアの新核軍縮条約の批准や包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効、核分裂物質生産禁止(カットオフ)条約の交渉開始への方策を取り上げる。

 2日目は地域別に課題を検討する。北朝鮮の核問題を抱える朝鮮半島情勢をめぐり日中韓の出席者が報告。中東問題をめぐり、アラグチ駐日イラン大使、米国カーネギー国際平和財団のジェームス・アクトン研究員が発言する。最終日は議論を総括する。

 国連の軍縮部とアジア太平洋平和軍縮センターが主催する会議は、1989年から毎年日本で開かれ22回目。センターの木村泰次郎所長は「実務レベルの突っ込んだ議論をし、個々の取り組みに反映させたい」と期待している。

(2010年8月25日朝刊掲載)

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