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きのこ雲地図 外相抗議意向 「被爆者感情逆なで」

 岸田文雄外相(広島1区)は8日の記者会見で、広島と長崎の位置に原爆のきのこ雲とみられるイラストを書き込んだ日本地図を掲載した中国重慶市の週刊紙「重慶青年報」に抗議する意向を示した。「誠に不見識で、被爆者の感情を逆なでするものだ」と批判した。

 岸田氏は「唯一の戦争被爆国の外相として、被爆地広島出身の政治家として容認できない」と強調した。

 集団的自衛権の行使を可能にする閣議決定をした安倍政権を批判する同紙の論調には「日本がまた戦争をしたがっていると報じたが、極めて遺憾だ。平和国家としての歩みに一切変わりはない」と主張。その上で「日本の安全保障政策が正確に理解されるよう、引き続き丁寧に説明したい」と述べた。

 また、対日批判を強める中国に関し、「歴史認識をいたずらに国際問題化することは、地域の平和と協力の構築に資するものではない」と指摘した。

(2014年7月9日朝刊掲載)

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