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女性たちの「あの日」伝えたい 漫画で描くヒロシマ復興 市民グループが第1巻出版 広島

 広島市南区の市民団体「ピースピースプロジェクト」(多田多延子代表)が、被爆地広島の復興の歩みを描いた漫画「キセキのヒロシマ 朝陽に映えて」の第1巻を自費出版した。被爆70年の来夏までに順次、全5巻を刊行する。全巻をそろえて、全市立校に寄贈するという。

 被爆2世の多田代表が家族の実体験を基にストーリーを練った。1巻はA5判、32ページ。多田代表が広島市を訪ねてきた知人を案内し、横川町(現西区)で被爆死した祖母たち一家の「あの日」を語る。2巻目からは戦後の苦労などを描くという。東京の漫画制作会社が作画を担当している。

 8日、市役所で記者会見した多田代表は「戦争に家族を奪われながらも廃虚の中を生き抜いた大勢の女性たちの姿を伝えたい」と話した。各巻432円。ピースピースプロジェクト事務局Tel082(253)0528。(田中美千子)

(2014年7月9日朝刊掲載)

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