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絵画で核廃絶訴え 南区の米田さん 中区で個展 父の詩から着想

■記者 増田咲子

 広島市南区の米田勁草(けいそう)さん(73)のヒロシマをテーマにした日本画や油絵の個展が1日、中区鉄砲町のギャラリーブラックで始まった。被爆65年を機に、原爆詩人で知られた父、故栄作さんの詩から着想した作品などを展示している。

 原爆で弟と祖父母を失い、市職員として平和行政にも携わった米田さん。1997年の退職後に絵筆を握り、2001年から平和をテーマにした。原爆ドームを描いた油絵「川よ とわに美しく」は父の詩のタイトル。日本画「静寂の刻」は早朝の原爆慰霊碑を描いた。

 油絵と日本画45点のうち平和がテーマの作品は9点。米田さんは「ささやかでも平和貢献ができればと思い、核兵器廃絶の願いを込めて描き続けた。作品を見てもらい、ヒロシマへの関心を高めるきっかけにしてほしい」と話している。

 7日まで。無料。午前10時~午後6時(最終日は午後4時)。

(2010年9月2日朝刊掲載)

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