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原爆資料館・ドーム 惜しい2位 外国人の人気観光地 広島市 被爆70年の首位奪還期す

 世界最大の旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」が毎年まとめる、外国人に人気の国内観光地ランキングで、2年連続首位だった広島市中区の原爆資料館と原爆ドームがことし、2位に陥落した。外国人旅行者が増える中、各観光地が海外でのPRに力を注ぎ、トップ争いも激化しているようだ。広島市も来年の被爆70年の首位奪還へ、早くも息巻いている。

 サイトを運営する米国の会社の日本法人が、外国人旅行者が寄せた評価点とコメント数から独自の計算ではじいた。1位は伏見稲荷(いなり)大社(京都市伏見区)。厳島神社(廿日市市)が2013年から一つ順位を上げて3位。4位金閣寺(京都市北区)5位東大寺(奈良市)―と続く。評価点は1~5位とも5段階評価で4・5点。日本法人の担当者は「僅差だったが、伏見稲荷はコメントが多かった」と説明している。

 13年の外国人観光客宿泊客数は、京都市113万人、広島市31万人でいずれも過去最多だった。京都市の担当者は「欧米やアジアなど世界10カ所に拠点を設けてPRを続けた成果が出たのでは」と首位を喜ぶ。一方、広島市観光政策部は「トップに返り咲けるよう、外国人の受け入れ態勢を整えておもてなしに磨きをかけたい」と意気込んでいる。(加納亜弥)

(2014年7月11日朝刊掲載)

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