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ハワイ児童 平和考える 広島の本川小体験入学 折り鶴や灯籠作り

 米ホノルル市の日系米国人リョウイチ・アリヨシ君(11)が10日、広島市中区の本川小に体験入学した。母方の祖父が西区に住む縁で「ヒロシマを詳しく知りたい」と希望した。18日まで5年生の学級で平和学習などをし、8月6日は市の平和記念式典に参列する。

 初日は、折り鶴作りに挑戦。地元の原爆慰霊祭で並べる灯籠を手作りするため、和紙を絵の具で染める工作もした。英語を話せる児童が積極的に話し掛け、すぐ打ち解けた。

 アリヨシ君の母千景さん(50)は福山市出身で、今は実家が西区にある。昨夏も来日し、原爆資料館(中区)を見学。被爆して10年後に白血病で亡くなった佐々木禎子さんの話を学び、原爆への関心を高めたという。市へ体験入学を申し込み、爆心地に最も近い本川小で学ぶことになった。

 8月5日の登校日には、全児童の前でハワイ文化を紹介する。アリヨシ君は「平和への思いも伝える。米国と日本が今後も仲良くしてほしい」と話す。平和記念式典には、父方の祖父で元ハワイ州知事のジョージ・アリヨシさん(88)も訪れる。(西村萌)

(2014年7月11日朝刊掲載)

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