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原発事故の恐怖考える 己斐原爆被害者の会 避難者招き講演 広島市西区

 広島市西区の己斐原爆被害者の会は12日、広島で暮らす福島第1原発事故の避難者を招いた講演会を西区の集会所で開いた。核被害の恐怖や避難生活の実情を学び、あらためて被災者支援を考えた。

 約20人が参加した。講演したのは「ひろしま避難者の会アスチカ」の佐々木紀子副代表(43)。2011年3月の原発事故6日後に福島市から息子2人とともに夫の実家がある広島市に避難してきた。「子どもの健康などを考えると今は帰れない。放射線の影響が怖い」と話した。

 アスチカが全会員115世帯に昨年12月に行ったアンケートも紹介。回答した63世帯の約6割が将来の健康不安を訴える。佐々木副代表は「被曝(ひばく)のリスクや避難生活の疲れを心配する声が多い」と解説した。

 佐久間邦彦会長(69)は「原発事故から3年以上たっても将来の見通しが立たない人も多い。健康相談に乗ったり、医療機関を紹介したりして、寄り添っていきたい」と話した。(有岡英俊)

(2014年7月13日朝刊掲載)

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