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能楽「サダコ」出演児童募る 広島で来年8月上演

 被爆70年に合わせ、来年8月4日に広島市中区である能楽祭の実行委員会が、演目の一つ「サダコ」に「折鶴」役で出演する市内の小学2~4年6人を募集している。

 「サダコ」は被爆10年後に白血病で亡くなった佐々木禎子さんをモデルに、神奈川県鎌倉市在住の劇作家が原爆の悲惨さと平和への思いを表現した現代語作品。2001年に東京で初演、02年10月に広島市で披露された。以来、来年の能楽祭で13年ぶりに上演される。

 「折鶴」役は舞台を舞い、せりふはない。昼、夜の部で各3人を募集。8月12日午後1時から中区のアステールプラザで選考会を開き、主人公役の能楽師、梅若紀彰さんたちが面接する。本番までに計4回の稽古で能の基本的な所作を学ぶ。

 能楽祭は、原爆で亡くなった人の鎮魂と核兵器のない世界の実現を願い、能楽関係者たちでつくる実行委、市、中国新聞社が主催する。井伏鱒二の小説「黒い雨」にヒントを得たという新作狂言「はしくれ法師」も上演する。

 出演希望の児童は、各区役所などにある所定の応募用紙で8月5日(消印有効)までに郵送で申し込む。〒730―0051広島市中区大手町3の12の19、能楽祭実行委員会事務局長・亀川幸郎さん。

(2014年7月15日朝刊掲載)

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