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松江市役所 放射線防護へ 西棟、10月着工

 島根県松江市は本年度、中国電力島根原子力発電所(同市鹿島町)の事故時に、市民約20万6千人の避難の指揮を執るため、市役所西棟の放射線防護工事を実施する。

 市役所は原発の南東約9キロ。西棟(鉄筋5階建て延べ2837平方メートル)には、防災安全部や防災センターがあり、原発事故時に災害対策本部が置かれる。

 工事は空気浄化フィルター設置に加え、窓枠の補修などで気密性を高め、放射性物質の流入を防ぐ。職員の入退出時に放射性物質の付着を調べ、除染するスペースの設置も検討する。

 市は本年度当初予算に総事業費3億円を計上した。全額国の補助金。調査・設計を進め、10月に着工し年度内の完成を目指す。

 原子力安全対策課の矢野稔明課長は「防災対策の拠点として、最後まで機能する施設としたい」としている。(松島岳人)

(2014年7月15日朝刊掲載)

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