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「核兵器廃絶」被爆者に誓う エクアドル大統領広島訪問

■記者 金崎由美

 来日中のエクアドルのラファエル・コレア大統領が7日、広島市中区の平和記念公園で被爆の実態に触れた。5~8日の日程で初めて来日し、自らの希望で被爆地を訪れた。

 コレア氏は原爆慰霊碑に花輪を手向けて黙とうした後、原爆資料館を巡った。前田耕一郎館長によると、被爆の急性症状で頭髪が抜けた姉弟の写真に「自分の子どもと同世代だ」と衝撃を隠せない様子だったという。芳名帳には「人類のため、連携して平和な世界を実現することを約束する」と記した。

 外国の元首として初めて、公園内の国立原爆死没者追悼平和祈念館も見学。被爆者の阿部静子さん(83)=広島県海田町=の証言に耳を傾け、阿部さんに「核兵器廃絶へ行動する」と伝えた。コレア氏は広島県庁で湯崎英彦知事とも懇談した。8日に次の訪問地の韓国に向け出発する。

(2010年9月8日朝刊掲載)

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